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肩の理学療法

 運動器認定理学療法士油上です。

 5月に参加した第54回日本理学療法学術研修大会in徳島の内容第2弾の報告です。

 今回の研修では主に超音波の実技を学んできました。その中の1つに烏口肩峰靭帯(CA靭帯)を超音波で観察する方法を学んできました。



 正常な肩でも強制内旋すると中央になる靭帯に骨頭が押し出すように触れることが確認できます。





 異常な所見として、Oblique translationの理論(靭帯や関節包の生理的な伸張性が低下すると、関節運動の最終域に到達する手前で緊張はピークに到達し、上腕骨頭を偏位する力が発生する)¹⁾により骨頭の押し出しが強くなる所見が見られるそうです。


 関節包に対する理学療法では即時効果を出すことは困難であり、 サイレントマニュピレーション (

エコーガイド下で神経ブロックを行い痛みを感じなくさせて、強制的に動かして外から関節包を切ってしまう方法)²⁾を行っている病院もあるそうです。


 それに対し、棘下筋の伸張性低下が上記の症状を発生させている場合、肩関節を伸展+内旋方向に代償させずに徒手誘導する³⁾ことにより症状の改善が見込めると考えられます。


 今回の研修により、肩の動きを超音波で確認する方法を知れたこと、また理学療法場面で対応できる方法を確認することができました。今回学んだことを一人でも多くの患者さんに還元できるよう今後も勉強していきたいと思います。


1)赤羽根良和:関節包靭帯の機能解剖と臨床所見との関連,肩関節拘縮の評価と運動療法.林典雄(監),運動と医学の出版社,神奈川,2013,pp188-194.

2)宮武和馬:広がるエコーとその応用,Sportsmedicine.2018;30:pp2-6.

3) 林 典雄:棘下筋の超音波観察と拘縮との関連,運動療法のための運動器超音波機能解剖拘縮治療との接点.林典雄(著),文光堂,東京,2016,pp21-26.

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